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委員会報告

身近な犯罪から身を守る ~第5回 子どもの安全・安心を考える委員会~

身近な犯罪から身を守る

令和元年12月11日(水)午後7時よりあがたの森文化会館2-8教室において、
「第5回 子どもの安全・安心を考える委員会」が本部役員を含め約22名の参加者により開催されました。

今年度最後となる今回の委員会では、講師を招いての講演会をメインに進められました。

講師は、松本警察署生活安全第一課の北原 和樹氏をお招きし、振り込め詐欺などの身近な犯罪について、
お話して頂きました。

●北原氏のお話より

〇特殊詐欺の実態

特殊詐欺被害の件数は、令和元年1月から11月末までで107件あり、県下で2億円を超えています。それでも前年よりは減っています。
松本管内の件数は27件、被害額は6,025万円で県下断トツワーストワン、3割を超える危機的状況となっています。被害者の8割が65歳以上の女性です。自宅にいる時間が長いという傾向があるからかもしれません。

メールは100%詐欺です。

被害者の方にアンケートをとったことがあります。皆さん、「特殊詐欺の手口を知っている」、「見破る自信もあった」
と答えています。最近は手口が巧妙化していて、「自分は大丈夫」と思っていても騙されてしまうんです。
実際に検挙した犯人と話してみると、丁寧な口調でしゃべる人が多いですね。善良に見えるので「こんな人が詐欺してるのか」と思うこともあります。

〇組織的に行われる特殊詐欺

最近のコンビニでの被害の実例をお話します。
まず、店長クラスにクレームの電話を入れてくるんです。その時間、カウンターを外させてアルバイト店員だけにする。そのすきに電子マネーで被害者に振り込ませるんですね。
また振込に行かせる場所も、「○○銀行はやめておけ。郵便局へいけ」と指定することもあります。

ある詐欺被害の捜査をしていたら、詐欺グループが5グループ入っていたこともあります。
「松本で300万円取れた」などの情報をグループ間で共有しているんです。
また、受け子が中学生、リクルーターが高校生、大学生で、受け子の中学生をスカウトしてくると取り分が多くなる仕組みになっている組織もあります。そこから上は反社会的勢力につながっています。

〇防止策として

防止策としては、
・常時留守電にしておいて、どこの誰かわかってから受話器を取る。
・ナンバーディスプレイ機能をつける。犯人は非通知でかけてくることが多いので、非通知はとらないようにする。
・防犯グッズに特殊詐欺撃退機器「117(イイナ)」というのがあるので、そういったものを活用する。

などがあります。出来る限りの対策を取って、特殊詐欺から身を守って下さい。

●お話を聞いて

具体的な事例を交えてのお話はとても説得力がありました。メールやネットの発達は便利になりましたが、同時に犯罪も身近になりました。「自分の身は自分で守る」という意識を持つことが大事な時代になっている、ということが実感でき、とても有意義なお話でした。

取材 広報委員会 矢嶌大輔(附属中)

あいさつをする加藤委員長
講師の松本警察署生活安全第一課 北原 和樹氏
実例を踏まえて、身近な犯罪についてお話しいただきました
令和元年度最後の委員会は充実したものとなりました
講演会お疲れさまでした!
北原氏(中央)、加藤委員長(右)、曽根原副会長(左)
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